Aか？Bか？それならC？

　以前、ある国に行ったときに薬局で青いバンソーコーを見つけました。当時は「かわいいなぁ」と思っただけでしたが後で調べてみて納得。その国は多民族国家で肌の色も様々なので、一番人口の多い肌の色に合わせたり平均的な肌の色に合わせるよりも、全く別の色にしてしまったほうが誰もが抵抗なく使用できる、という考え方でした。さらにそれが素晴らしいデザインだと思うのは、その背景を感じさせない点。みんなが好んでその青い絆創膏を購入していると聞いて感心しました。

私たちは、A案がいいか？はたまたB案がいいのか？となったとき、どちらかの案を選択したり、妥協点を見つけるなどして進めることがあります。決して間違った考え方ではないのですが、A案にもB案にも魅力があった場合や欠点があった場合、その枠の中で考えても目的に合った答えを導き出せる可能性は低いと考えるのが自然です。それなら、AとBの案を一度捨てて、新たにC案を考えてみてはいかがでしょうか？

いよいよ大詰めのところまで考えた案を捨てることは本当に難しいことですし、時間と労力をかけていればなおのこと捨て難い。でも「どちらも良いとは言い切れない」「もっと良い案があるかもしれない」と少しでも思ったら、思い切って捨ててみましょう。AとBを考えたことは決して無駄にはなりません。…ただ、仕事には期限があります。限られた時間の中で納得のいくところまでやりきれないときは、本当に悔しさでいっぱいになるんですけどね。

あなたは『新たなC案』を出すことについてどう思いますか？

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＊イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。