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想像しないで?

 

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 ひと昔前は、レコードやCDをジャケットの雰囲気で買う『ジャケ買い』や、本屋さんで冒頭を少し読んで「面白そうだな~」と想像して小説を買ってみたりすることがありました。現在は、どんな曲か気になれば、ネットやお店で視聴ができて失敗をすることはありません。本には、著名人のオススメコメントや感想が帯や店頭POPにぎっしりと書かれていて、その本が自分に合うかどうかが想像しなくても分かります。

 

私たち人間は想像をします。手にとった本の装丁の雰囲気や冒頭の書き出しを読んで、その本の内容を想像をします。出版社や本屋さん側からすると、「面白そうだな~」と思ってもらえたら良いのですが、「つまらなそうだな~」とマイナスの想像をする場合も。当たり前なことですが、このマイナスの想像は販売する側からしてみたら困ります。だから、良いイメージしか湧かないように、マイナスの想像をうち消すような表現をします。言ってみれば『想像させない』ようにしているように思います。

 

『この本は誰が読んでもおもしろい!』こんな抽象的な表現でも、この本はおもしろいんだとスッと受け入れる。ネット通販で洋服や家電、家具を買うことなども日常的になったのは、書かれていることの通りに受け入れるから。なんでもかんでも疑ってかかる必要はありませんが、想像することからの学びも多いと思うので、自分で想像する機会がなくなることに対して不安が残ります。「想像力を養おう」なんて言われはじめたのは、想像する必要がない世の中になってしまったからではないかな~とふと思いました。

 

 

あなたは『想像させない』ことについてどう思いますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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