電柱は上にいくほど細い？

　子供の頃、同じ太さだと思っていた街灯や電柱ですが、よく見ると上に向かって徐々に細くなっています。強度や安定性の問題があったり、電柱だったらバンドがズリ落ちないように角度をつけてあるなど理由は様々あるようです。東京タワーもスカイツリーも、高さのある建造物は上に向かって細くなっていますよね。ところが例外がひとつ。高層マンションです。高い建築技術で成せる技ではありますが、上までずーっと同じ大きさ。よく考えてみると大きなサイズで、同じ太さの物、真っ平らの場所、円形や球体の物は、探してみないと見つかりません。

なんでそんなことを考えているかというと、絵や図面を描くとき、CGを作るときに、実際どうなっているのかを知らないでやっている可能性があると思ったからです。自分の頭の中のモノを表現するわけですから、頭の中で直線だと思っていたら、当然、直線で描いてしまいます。サッカーボールも球体だと思っていたら球体を描いてしまいます。気になれば事前に調べることがありますが、気にならなければ調べません。

もしかしたら、事実を知ることは意外に難しいことなのかもしれません。自分が事実を知っていると無意識に思っていたり、間違っていることに気付くことができなかったりするからです。気付くことができても、調べて出てきた答えを事実だと思い込んでしまいます。そのことについてあらためて調べることはありません。なんでもかんでも自分は間違っていると思うのも考えものですが、気になっても気にならなくても調べるクセを付けておく必要があるなと感じました。今の私が上まで同じ太さの電柱を見ても、電柱は上にいくほど細くなっているものだと思い込んで、疑わないかもしれませんので。

あなたは自分の知っている『事実』を疑ったことはありますか？

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＊イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。