好きなニオイでも今は嫌?
帰宅途中に夕飯のニオイが漂ってくると「あ~カレー食べたいな~」とか、銭湯の横を通ったときの匂いで「久々に大きなお風呂に入りたいな~」と思うことありますよね。い草のニオイがすれば夏を感じますし、気温が低くなってくると冬のニオイがしてきたなと感じたり。ニオイは私たちにいろんなことを想像させます。それが個性的なニオイなら、想像することがもっと具体的に。
例えば、子供のときに遊びにいった友人の家のニオイ。変だとか臭いという意味ではなく、独特のその家のニオイがあったように思います。自分の実家もしかり。街中で偶然そのニオイを嗅いだときに、その友人宅を思い出してしまいました。そんなニオイで思い出す仕組みが、ビジネスの世界でも、香りを活用したマーケティングとして増えているようです。たしかにオリジナルの香りを活用すれば、自分たちのことを思い出してもらえるかもしれませんね。
ただ私の場合は、何かを思い出したりするニオイって、独特で好き嫌いの個人差が大きいように感じるんですよね。たこ焼きのソースのニオイは、小腹が空いたときには魅力的ですが、お腹いっぱいのときには敬遠してしまいます。図書館のニオイが好きな人は多いイメージですが、このニオイを別の場所で活用しても同じように心地良く感じるとは限りません。環境や天候、受け手の状態や記憶や経験によって感じ方が大きく異なる場合もあります。ニオイは人の脳を刺激する有効なものですが、その分思うようにコントロールすることが難しいものでもあるので、これから私たちの生活にどうニオイが活用されていくのか楽しみです。
あなたが『ニオイ』で思い出すことは何かありますか?
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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。