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目立つ標識が目立たない?

 

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 道路標識の色には意味があります。『止まれ』などの赤は、パトカーや救急車のパトランプや消防車が赤いのと同じで注意をひく色で、黄色も注意に使用されています。『東京 20km』などの案内標識の青は、視認性を高くして情報を瞬時に判断しやすいようにするとともに、空や海の色に近い青にすることでドライバーの目に優しい標識になっています。高速道路で、自然に多い緑色を使っているのは同じような理由です。他にも様々な意味がありますが、注意を促すときは自然界に無い色、案内は自然界にある色、と大きく分けられるという話を聞いたことがあります。ん~なるほど。そう考えれば、街の中には無い赤や黄色を使えば目立つし、高速道路の周辺には緑が多いし…。あれ?そんな環境ばかりでしたっけ?

 

都市部の繁華街では、標識よりも多くの赤や黄色が周囲の環境で使われています。目立つというよりも馴染んでしまっています。オフィス街や工場、倉庫のまわりを通る首都高速道路だったら、自然はあまり目にしないので緑が目立ちます。自然界に無い色で目立たせる、ある色で馴染ませる。ひと昔前は、その考え方が成り立つ環境だったのかもしれません。標識がいつ頃から今のデザインになったか調べたわけではありませんし、環境の変化に合わせて少しずつ変化しているのかもしれませんが、機能しなくなってきているとしたら考え直す必要があるかもしれません。

 

今どうにかなっていることについて、無頓着になってしまうことはありませんか?目の前のことや忙しさに追われて、考えてないわけじゃないけど後回し。そうなるのもよく分かります。でも今追われていることは、以前後回しにしたことだったり、ずっとそのままできてしまったツケが何倍にもなってしまったことだったり。道路標識の場合は簡単にできることではありませんが、自分たちのことならどうにかできるかもしれないですね。

 

 

あなたが『今はどうにかなっているけど…』と思うモノは何かありますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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