デザインのはてな

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今時点の満足?

 

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 前から気になっていることがひとつあります。普段使うものを買ってもらうのに、どうして普段とはちがう環境で決めさせているのでしょう?例えば洋服を買うとき、薄暗~いオシャレなお店では落ち着いて見えていた服の色が、いざ外に着て出たらお店で見たときよりも派手だったりすることがあります。想定して買えばいいと言われればそれまでなんですが、そのお店で見たそのモノを気に入ったわけですから、わるく言えば期待を裏切ることになります。お客さんが普段、気分よく着られる服を提供すると考えれば、その役割が満たされていません。

 

先日、店全体に黄みがかった照明を使っている美容室を見かけました。あの照明で、染色するときに髪の毛の色が分かるのか?と思いましたが、そのお店は平日なのにお客さんが何人も待っているぐらい賑わっていました。ちょうど出てきたお客さんも満足している様子。選ぶときの非日常の環境と、実際に生活する日常の環境のちがいは、もしかすると当人たちにとってそれほど大きな問題ではないのかもしれません。

 

先々まで考えて相手に配慮をすることが、必ずしも満足につながるかは分かりません。リアルに近づけて提案するよりも、その場で気分よく選べるほうがいい人もいます。使う満足よりも、購入する満足。結果的にその場で選んだところから変わっていたとしても、購入したときの満足がずっと続いていくこともあります。今時点での満足にこだわった提案もアリなのかもしれませんが、そこを求める人が世の中にたくさんいるとしたら、モノづくりの考え方によっては共感してもらえないケースもあるなと、ふと感じてしまいました。

 

 

あなたが『非日常で選んでいるな』と思うモノは何かありますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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