デザインのはてな

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そこに空気はあるか?

 

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 世の中のモノには、そこに漂う空気や使うことによって感じる空気があります。何かをデザインするとき、造形美や高い機能性にこだわることは大事なことではありますが、空気があるか?も同じように大事なことだと思っています。

 

学生のとき、ワイングラスを持ちにくいと感じた私は、授業の中で持ちやすくデザインしたワイングラスを提案しました。手の熱が伝わらないようにして、飲み口の口あたりやワインを注ぐ部分のカーブまで、既存のワイングラスの機能を反映させてつもりでしたが、箸にも棒にもかからず…。そのときは正直どうしてダメなのか分かっていませんでしたが、今はなんとなく分かります。それは「そこに空気がないから」。

 

最近、涼しくなってきたので扇風機をしまおうとしたら、ふと「昔の扇風機には心地よい空気があったな」なんて思いました。ガチャガチャ首を振りながら、ブゥ~ンと音を立てて風を送る扇風機は夏が感じられて、一生懸命に風を送るように見えて性能以上に涼しく感じた気がします。昔の扇風機を見ると、その扇風機がある1シーンが頭に思い浮かんだり…。使いやすくてスマートなデザインの物の中には、空気がないように感じる物もあります。使いやすいとは感じないけど、魅力的な空気をもった物もあります。人によって感じ方が異なる抽象的な要素ですが、『そこに空気があるか?』にはこだわる価値があると思っています。

 

 

あなたが何かを見て『空気があるな』と感じたことはありますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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