デザインのはてな

身近なところでたくさんの発見!

暖簾はあるけど準備中?

 

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 はじめて行った町で仕事が予定より早く終わり、「少し時間が早いけど一杯やってから帰ろう」と駅前で飲み屋さんを探すと、暖簾がかかっているお店を発見。入ってみると「すいません!まだ準備中です。」店員さんはバタバタと支度に戻ってしまい「だって暖簾が…」なんて言う間もなく、テンションも下がってその日はまっすぐ帰宅しました。

 

私たちの身のまわりには、使い方によって相手にメッセージを伝えるモノがあります。提灯の灯りが点いていればそのお店は営業中。暖簾も同じです。それを知らないことはないと思いますが、使い方を変えると、本来のメッセージを受け取ってしまう私たちは混乱してしまいます。例えば、テーブルマナーを完璧に身につけている人はそんなに多くはないので、多少間違えてもウェイターさんが察して対応してくれます。提灯や暖簾も同じように、そんなに気にする人が少なくなったということでしょうか。

 

酒屋さんの軒先に『杉玉(すぎたま)、酒林(さかばやし)』と呼ばれるスギの葉でできた丸いモノが吊るしてあるのを見かけます。本来は、日本酒の造り酒屋が新酒が出来たことを知らせるためのモノで、はじめは蒼々としていた杉玉が枯れて茶色になっていく変化で熟成具合が分かったそうです(※諸説あり)。今はもう造らなくなった老舗の酒屋さんが名残りとして吊るしているのは納得できるんですが、そうではない場合もあって何だかモヤモヤした気分になります。こんな都心で杉玉がある酒屋さんは珍しいなと思い、「ここで造っているお酒はどれですか?」と聞くと「どう見たってウチは酒蔵じゃないでしょ!」と。そうなんですけど…。

 

 

あなたが知っている『メッセージを持つモノ』は何かありますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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