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CGよりスケッチ?

 

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 写真、CG、スケッチ、模型など、相手に伝える方法はたくさんありますが、私はデザインを検討する初期の段階でよくスケッチを描いて持っていきます。そんなに絵が上手いわけでもないので「なんでスケッチなの?」「もっとリアルに見せてよ」なんて言われるんですが、それでもスケッチを用いることは多いです。その理由は、情報の曖昧さ。

 

写真やCGは情報量が多く、誰もが同じイメージを持てます。一方、スケッチは見る人によってイメージするものが異なります。情報が少ないからです。少ないのでそれをイメージするために足りない部分を穴埋めすることになるんですが、検討する段階では、それがアイデアを磨くための大事な要素になると考えています。イメージが同じだと、それが良いかわるいかの検討しかできないような気がして…。

 

学生時代、周囲がみんなスケッチが上手いことに劣等感をもっていて、細かくキレイにとにかくリアルにスケッチを描こうと一生懸命になっていた時期がありました。そんな私に対して、「写真があるなら写真でいいし、写真のように忠実に描くならCGでいい。」先生からそう言われました。アートの世界はまた考え方がちがいますが、確かにスケッチを描く目的は相手に正確に伝えるだけではありません。そのスケッチからイメージを膨らませたり、技術的な部分を一旦切り離して考えられたりします。写真やCGのリアルすぎる伝え方は、イメージを膨らませることを目的として考えたら不向きな手法なのかもしれません。今どきは創造性に欠けるなどと言われますが、本人たちが理由ではなく、情報が多すぎて何を見てもリアルな世の中が原因で想像しづらいだけなのかもしれません。

 

 

あなたが見て『イメージがわきやすい』モノは何かありますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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