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キッチンタイマーで茹でる麺?

 

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 パスタ屋さんの厨房に、キッチンタイマーの音が鳴り響く「ピピピピッ」。絶妙なアルデンテ加減で出てきたパスタをほおばる「(チュルリ)おいしい!…けど、どこか物足りない」。味付けも盛りつけも雰囲気も完璧なのに、物足りなさを感じるのはなぜだろう…。

 

そのモノ自体には何の不満もなく大満足なのに、どこか物足りなさを感じたことはありませんか?私はたまにそんなことがあります。いくつか理由を考えてみて友人に共感してもらえたのは、機械的に対応されていると感じたからです。実際、相手には全くそんなつもりはなく、むしろベストなモノを提供するためにその対応方法を選んでいます。パスタの例で感じた唯一の気になってしまった点をあげるとしたら、キッチンタイマー。コックさんが茹で加減をみながら引き上げたわけではなく、決められた茹で時間ピッタリであげることを機械的な対応と感じてしまったからです。他にも、コーヒーメーカーから出てくるコーヒーよりも、一杯ずつペーパードリップで出したコーヒーの方が実際よりもおいしく感じたり…。

 

いいモノが当たり前であることに慣れてしまった私たちが心から満足するためには、そのモノ自体の善し悪しと同じくらい、生み出す過程でどれだけ人の手がかかっているかが求められるのかもしれません。過程が相手から見える場合はもちろん、相手から見えない場合でも、ちょっと効率を優先したりするだけで相手の満足に至らなくなってしまうこともあります。人手不足と言われている今、その点をどう考えてどう判断するかは難しいところですが、『どれだけ手がかかっているか』はこれから求められていくような気がします。

 

 

あなたは、モノは良いのに『物足りなさ』を感じたことはありますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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