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真逆の言い回しで心をつかむ?

 

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 “本当に大切な人以外には送らないでください”。そんなお歳暮のCMを見ました。“大切な人に送ってください”では確かに普通。真逆の言い回しにすることで、「えっ!送らないで?」と気になってつい見てしまいます。私が住んでいる町にも『まずい』と書かれた看板で有名な中華屋さんがあります。その文字が逆さまになっていて、まずいの反対=美味い!という意味の看板。飲食店で『まずい』なんて書いてあれば、確かに見てしまいますよね。面白い発想で個人的には好きですが、そのメッセージがどれだけ届くかは難しいところです。

 

その理由は、“送らないでください”を頭の中で「~ということは、それ以外の人に送ってほしいということだから…」と、一度変換する作業が必要になるからです。考える時間が必要になって、心にスッと入ってこない。考えるひと手間がセットになってはじめて伝わるので、そのひと手間を面倒に感じたり、本当に伝えたいメッセージに辿り着かない場合も少なくありません。前述のコピーを使っている商品では、その作業をひと手間と感じないような人たちがターゲットなので成立していますが、ちまたに溢れているコピーすべてが同じように成立しているとはなかなか言えません。

 

人に見てもらうことは広告の第一関門なので、伝える手法としては素晴らしいアイデアです。ただ同時に、正攻法ではない飛び道具になればなるほど、対象が限定されてしまったり、伝わりにくいものになってしまうように思います。ストレートに伝えても伝わらない…。実際にそんな状況だからこそ、伝え方を試行錯誤していると思うんですが、普通のことを普通に発信して相手に伝えることはできないものですかね。

 

 

あなたは『真逆の言い回し』で気になって見てしまったものはありますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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