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主観表現禁止?

 

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 若い時に先輩たちから「主観表現は使うな!」と叩き込まれました。カッコいい、カワイイ、おいしい、は相手が感じるものでこちらから示すものではない。確かに「コレ、カッコいいんです!」と伝えても、そう思わない人もたくさんいます。そもそも、ソレを言わずしてそう思ってもらうのがデザインだと当時はいろいろな人からアドバイスをもらいました。「でも、主観表現をしている広告は世の中にたくさんあるじゃないか!」と言われそうですね。実際にそんな意見もありました。だからあらためて整理してみようと。

 

これはたぶんですが、相手が分かっているかどうか。例えば、自分の中での価値感を持っている人や見聞が広く善し悪しが分かる人に対しては、「コレ、カッコいいんです!」とは言いません。でも、どういう物がカッコいいのか、どんな物がカワイイと言われているのかが分からない人もたくさんいます。そんな人たちに対しての「コレ、カッコいいんです!」は、今世の中でこういう物がカッコいいと言われているんですよ、という案内の役割を果たしていると考えることもできます。

 

今の時代は、自分で目利きをしなくても選んでくれます。カッコいい物、カワイイ物は、自分よりオシャレなお店の方がよっぽど詳しい。そんな傾向があるから、広告などでも主観表現が多く使われるようになったのかもしれません。わるく言えば、相手に良い印象を植え付ける方法でもあるので今でも基本的には使わないようにしていますが、対象とする人によっては主観表現を使ったほうがよい場合もあるのかもしれませんね。

 

 

あなたは『いま話題の~!』というキャッチコピーを見たとき、どう感じますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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