デザインのはてな

身近なところでたくさんの発見!

相手100%?

 

f:id:kazuhotel:20160318074738j:plain

 

 先日、テレビで再現料理人の特集を観ました。宗河美幸さんという方の密着で、依頼人が昔食べた母が作ったお弁当を、記憶を辿りヒヤリングして忠実に再現するというものです。詳しくは調べていただくとして、番組中の宗河さんのひと言が頭に残りました。「料理人としての私が出ないようにする。」簡単に言うと、「もっとこうしたほうが美味しい」と思う気持ちを押し込む作業です。その仕事の目的は、依頼者の希望通りのモノを提供することです。少し焦げた卵焼きを求められたら、焦がさないといけない。味付けが物足りないと感じても、薄味のままにしないといけない。この特集を観ていて、自分の普段の仕事と照らし合わせたときの大きな違いを感じました。私は手を加えているんです。

 

仕事の中には、相手の要求通りに仕上げる案件もあります。そんなときには、要求通りにやっているつもりでしたが、よく考えると自分の意向も少なからず入っているなと。デザインも料理も、どちらかと言えば考えを入れる仕事をしている人にとって、自分を完全に消すことはとても難しい。大概は、どこかしらに自分が表れてしまうものですが、宗河さんのように普段の料理と再現料理をきっちり切り替えて出来る人もいるんだなと関心してしまいました。私はそれが難しいのも自覚しているので、そういった案件はあまり受けないようにしているのですが、次にそんな機会が来たときに自分を消すことができるか心配です。

 

 

あなたは、100%相手の求める通りに行動できますか

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

f:id:kazuhotel:20160612063723j:plain f:id:kazuhotel:20160612063723j:plain