一人で帳尻合わせ？

　１人で考えなければいけないとき、皆さんはどうしていますか？企画を考えてデザインをして実現する準備をして…と、一連のことを１人でやる人もいれば、経営も現場も１人でやる人もいます。小さな会社に勤めていたり個人でやっていたりすると、そんなことも多いのではないでしょうか。大変な面もありますが、それぞれを理解していれば、かえって１人のほうがスムーズに進むと思う人も中にはいるかもしれません。私は以前そうでしたが、そんな人は要注意です。知らず知らずのうちに、都合のいいようそれぞれの帳尻を合わせているかもしれません。

例えば私の場合、新しい家具をつくるといった場合、デザインをして設計をして（中略）商品にします。そのとき、それぞれを同時にやってしまうと、はじめからコスト面が考慮された工場が作りやすい構造や素材を選んだデザインを考えてしまいます。それがわるいわけではありませんが、そのやり方では現状とほとんど変わらない結果になりやすい。大きな会社だったら、デザイン担当、設計担当…とそれぞれの担当がいて、デザインが設計に渡り、また戻されて直してまた渡してを繰り返しながらデザインが出来て上がっていきます。それと同じように、自分１人だったとしても同じようにやる。まずはデザインだけで考えて、ひとまず出来上がったら今度は設計としてそれを検討する。自分の中に、担当者を何人も抱えているイメージです。１人で多くのことをやっている人は、経験が増すにつれてスピードがはやくなっていきます。でも、それは都合がいいようにつじつまを合わせている可能性も。悠長にやっている時間がないケースがほとんどですが、自分の中の本社と現場がケンカするぐらいやりあってみると、それまでとはちがう結果が得られるかもしれません。

あなたは、１人で考えるときスムーズに進みますか？

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＊イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。