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馴染みがないから魅力的?

 

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 ここ数年流行っている、少しラフな仕上げの雑貨や家具。お店で見ていたある老夫婦がこんなことを言っていました。「キズがあったりデコボコしてたり…。どうしてキレイに仕上げられていない物がウケてるのか不思議だねぇ。私が子供の頃は…」。それを聞いて、少し上の世代が流行りの物を受け入れられないのは、受け入れられないのではなくて、見慣れたものだからあらためて魅力を感じないだけだと思いました。子供の頃、修理しながら使っていた所々傷みのある家の生活用品。それと似たものがそこそこの金額で売られていても、魅力を感じにくいのは納得できます。逆に若い世代が魅力を感じるのは、そういった風合いに馴染みがないから…。

 

海外から来たブランドや文化に惹かれる理由の1つは、私たちが馴染みの無いことだからです。洋菓子職人さんの実家が和菓子屋さんだったりするも、馴染みの無い分野への興味からそんな選択をしていたり…。馴染みのあるものはホッとする反面、刺激が少ないですよね。だから、給食でクジラの竜田揚げが出ていた世代にクジラ料理の魅力を語ったところで、響かないのは当たり前。誰かに向けて刺激的な内容を考えるとき、今その瞬間だけを切り取って考えがちですが、もしかすると、その人たちがこれまでどんなものに触れてきて、どんなものに馴染みがあるのかを掘り下げて考えた方が、『馴染みのない魅力』を見つけられるかもしれませんね。

 

あなたが、最近魅力を感じたものは、馴染みのあるものでしたか?

 

 

 

*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。ちなみに、1年前はこんな記事でした↓  

 

 

 

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