デザインのはてな

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ちぎって開けるストロー?

 

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 ストローの包装、最近は紙製のモノをあまり見かけなくなりました。コスト面、衛生面、色の付いたストローが見えたほうが良い、曲がる部分がどちらか分かる、など様々な理由でビニール製が多くなっています。で、その開け方なんですが、上の部分をちぎって開けるタイプに、私はしばらく慣れなませんでした。そんなことを周囲に話したら、全く共感してもらえず...。何の違和感もなく、ミシン目付きになっても気付かなかった人もいたぐらいです。その差はどこからくるものなのか気になって、もう少し踏み込んで話してみてると、納得できる点が見つかりました。

 

子供の頃に紙袋のストローをどうやって開けていたか?私のストローの開け方は、テーブルの上にトンっと立ててストローで袋を突き破る、行儀のわるい開け方。周囲の人は、袋の真ん中より少し外れた辺りを爪で破って、袋の片側を引っ張る開け方でした。なるほど!周囲の人たちにとって、ちぎって開ける方法は昔から馴染みのある行為で、開け方が変わらなければ違和感は感じないはずだと。一方で、私にとっては馴染みのない開け方が急に現れたことになるので、戸惑いを感じるのも当然だと納得できました。

 

私たちは新しいモノやコトを誰かに受け入れてもらいたいとき、機能性やメリットなど様々なことを考えますが、意外と抜けるのが『相手が慣れているか』という考え方です。新しいものなのに慣れている?矛盾しているようですが、それを使うときの動きや手順などで似たようなことを経験していると、スムーズに受け入れられたりします。私はデザインをするとき『相手がその行為に慣れているか?』という視点を入れるようにしているのですが、ストローの話の延長で当てはまらないと言われたモノが…。スマートフォンの操作。確かにスマートフォンを手にする前に、あの操作を直接的に経験したことがある人はいないかもしれません。でも、これだけ世の中に受け入れられているなら、たぶんどの動きも、私たちの生活の中での行為に紐づいているはずなんですけどね。

 

 

あなたが、自然に受け入れることができた『新しいモノやコト』は何かありますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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