いろいろやる人？

　デザインの仕事をしていると、「専門は何ですか？」と聞かれることがあります。どんなことをやっているか？何ができるか？ではなく『専門』。得意分野を尋ねているわけですが、返事がうまくできません。

私はプロダクトデザイン、いわゆるモノづくりを中心に仕事をしているのですが、前職の環境もあって今ではグラフィックやWeb、空間や企画なども行うようになりました。依頼をしてくださる方からは「具体的に○○をデザインしてください！」という依頼もありますが、「△△が伸び悩んでいるんだけど、何か良い方法はない？」といった相談が同じぐらいあります。私はそれを解決するためのひとつの手段としてデザイン提案をするので、その都度何をするかが変わります。相談内容によっては、デザインをしないで解決することもあるぐらい。そういった具合に仕事をしているので、「専門はプロダクトデザインです！」と言うのは何か引っかかる感じがしています。

良く言えば、マルチに対応できるのですが、実際、マルチプレーヤーは必ずしも求められるわけではありません。ある分野で秀でた能力を持つ人を求めることもあるからです。ある人に「何でもできるは何もできない」と言われたことがあります。確かにマルチにできるということは、広く浅いように見えますよね。相手に印象を残しにくいかもしれません。「専門は何ですか？」なんて聞かれることはあまり無いかもしれませんが、もしも自己紹介をする場面や「長所は何ですか？」と聞かれることがあったら、いろいろと伝えずに自分が一番自信を持っている１つを伝えるのが良いのかもしれませんね。

あなたの『専門』は何ですか？

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＊イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。