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お金と手間をかけたモノ?

 

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 先月、妻と犬を連れて温泉に行きました。少し古い旅館でしたが、専用の露天風呂とドッグランが付いていながらリーズナブルな宿泊代だったのでそこに決めて…。旅館の建物はバブルを感じさせる造りで和室の雰囲気とのギャップが印象的でしたが、そこにはとても厚みのある不思議な空気が漂っていたんです。私も妻も建築をかじっていて内装材や工法などが多少分かるので、使われている材料の良さや手間のかかる造り方にビックリ。お金をかけて作ったものには、それだけの力があるんだなと変なところに感心していました。

 

帰宅して荷物を片付け「今日は外食で済まそう」と自宅の近くの飲食店に行ったとき、お店の内装を見て私も妻も同じことを思ってしまいました。「なんだか力がない…」。雰囲気をつくるためにいろいろと造りこんではあるのですが、ひとつひとつが安っぽく感じられ、空気をつくるところまで至っていないように感じられたんです。「なんとなくいい雰囲気だね…」と。感じ方は人それぞれなので、たまたま私たちがそう感じただけかもしれません。

 

建物や商品をあらためてそんな目で見ると、持っている力が強いと感じられるモノは意外に少ないように思います。コスト削減や安価で提供することを理由に、お金をかけずに作っているモノが多いからです。そして何より人の手がかかっていません。形はちゃんと出来ていて、機能的にも問題がなく、価格も安い。いいことづくめなのですが、そこに芯からくる力強さがあるかというと、あまり感じられないんです。非常に抽象的でよく分からない話になってしまいましたが、お金をかければよいと言いたいわけでは全くなくて、私が感じたような『モノが持つ力があるか?』という点に目を向けて、モノづくりをするのもひとつではないかと思いました。

 

 

あなたは、モノを見て『力』を感じたことはありますか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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