デザインのはてな

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腕時計型の電話は却下?

 

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 デザインを学んだ経験がある人は、今現在の世の中を見てきっとこう思います。「あの商品は、オレも学生の頃に考えてたよ。」腕時計型の携帯電話、映像やナビが表示されるメガネ、自動運転の車など。今ある商品のアイデアを自分も考えたことがある人はたくさんいると思います。デザインに関わっていない人でも、テレビで新しい商品が紹介されたりすると「こんなの俺でも思いつくよ」なんて思ったりします。

 

私も同様で、未来の商品を考えたりする授業で今存在する商品と似たものを提案したことはありました。ただ、それらの提案はことごとく却下。当時は「何で!」と思うこともありましたが、大人になってひとつの理由は分かりました。それは、便利グッズか問題解決の手段かのちがいです。「携帯電話が腕時計型だったら手で持たなくていいし…」これを作ればこんなに便利という考え方でアイデアを出していたからです。世の中が抱えている課題を探す作業が抜けていました。決して間違ったことではありませんが、現状の問題点や困っていることがない中であえて新しいモノを作る必要性という大事なところが欠けていたために却下されたんです。結果的に同じモノが出来ても両者には大きなちがいがあります。

 

私は今のところ、デザインは問題解決の手段であると考えています。世の中のモノすべてがその考えで作られたわけではないので、その考えだけが正しいとも思ってはいません。ただ、必要性が特別ない場合に、あえて新しいモノをつくることには疑問を持つこともしばしば。そこに新たなデザインが必要かどうか、まずそこから考えていきたいと思っています。つい最近も、仕事をいただける話を蹴ってしまいました。「それは、そのままのほうがいいですよ。」と。

 

 

あなたは『Apple Watch見たとき、自分も思いつくと思いましたか?

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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