用意された水たまりには入らない？

　大人になってからはじめて長靴を買いました。履くのは子供の頃以来。雨上がりの日には「無敵～♪」と水たまりに入ってピチャピチャとやってしまったり。そんなついやってしまう行動に目をつけて商品やサービスに活かすことは、着眼点として私は好きです。ただ、これには気をつけなければいけない点がひとつ。それは、どうしてついやってしまうのか？本当はやってはいけないことだったり、滅多にできないことだからだったりするからです。

学生の頃に、建物の解体のアルバイトをしたことがあります。きれいな真っ白の壁をハンマーで砕くのは何とも言えない感覚で、日常生活でそんなことをしないだけに変な爽快感があって。すると同じバイトをしていた人がふとこんなことを言い出しました。「キレイな壁を自由に壊していいですよ！なんてアトラクションがあったら面白いんじゃない？」。ひと呼吸考えてすぐに「それは成立しないな」と思いました。

新商品を発表すると注目されるお店があって、自分たちも新商品を次々に打ち出したけど同じように注目されない。セールをやっても人が集まらない。そんな悩みを持つ人たちの多くは、状況を誤って認識しているように思えます。いつ開催するか分からない年に１回のセールと、毎月決まったタイミングでセールを開催するお店では同じように機能するわけがありません。人がついやってしまう行動に着目するのは良いと思いますが、見極めがとても重要ですね。

あなたが、『つい、やってしまった行動』はいつでも出来たことでしたか？

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＊イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。