５人乗ったら重い？

　月に１回ぐらい車に乗る機会があります。たいていは仕事で荷物を運ぶときか、奥さんと２人で出掛けるときのどちらか。ただ先日、はじめて５人乗りの車に５人乗った状態で運転をしました。「…重い。」走り出しがいつもスムーズだなと思っていたその車が、その日はとても重く感じる。ほぼペーパードライバーだということもありますが、５人乗った状態で運転したことが無かったことが大きいなと感じました。

私たちは、機能を最大に活用した状態を経験せずにモノを購入することがほとんどです。タンスを買うときに「この引き出し、こんなに軽くてスムーズなんですよ！」と、中身が何も入っていない引き出しを動かしながら説明されても、実際に家で使う時の状態ではないので分かりづらいはずです。洋服をパンパンに詰めた状態での引き出しの開け閉めがスムーズかどうかは経験できません。

購入するとき、私たちがその点にどう補っているかというと、過去の経験と想像。「これなら前に使っていたのと似ているから…」「この容量なら持っている服が収まるかな？」使う人によって様々なケースがあるので、お店側でその全てを体験できるようにすることは出来ません。でも、もし私たちが実際の使用シーンを想像しているとしたら、想像しやすいようにサポートすることは出来ます。機能を説明するとなると、スペックの高さやベストな環境での機能性をアピールしがちですが、本当にその機能が自分に合っているかを検討してもらいたいとしたら、想像のサポートが必要かもしれません。

あなたは、５合炊きの炊飯器でお米を５合炊いたことはありますか？

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＊イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。