畳は無くならない?
ずっと前から「日本の畳文化が消滅してしまうのではないか?」と危惧する声があがっています。たしかに、新築物件には和室がほとんど無く、畳屋さんも少なくなりました。立ったり座ったりの動作が大変な人もいるので、畳文化が縮小していくことが想像できます。ただ、個人的には畳は無くならないと思っています。その理由は、畳が好きな人が多いからです。
和室の無いフローリングだけの住宅で生活している人に畳について話を聞くと、大抵の人は「畳が好き」と答えます。夏の少し前からデパートやショッピングセンターには『い草コーナー』が設置され、通る人たちは口々に「い草の香り好きだな~」「和室って落ち着くよね~」「温泉旅館でも行きたいね~」と。中には自宅は全て洋室にしたい人もいますが、そんな人たちも畳が好きだったりします。
昔からある商品やサービス、建築物や文化…。愛着がある人は、それらを残したいと考えます。残すための活動をしたり、たくさんの人たちに発信したり…。そういった活動をしている人たちを知ると、興味が薄くてもつい応援したくなってしまうのですが、実際はうまくいかないことも多いようです。そこに足りない点があるとしたら、私は『好きな人がたくさんいるかどうか』ではないかと。たくさんの人の支持がありながらも惜しまれつつ無くなってしまうものもありますが、好きな人を増やしていくことが、何かを残すためには必要なことではないかと思っています。
昔からあって生活に取り入れているモノ。あなたは、それが好きですか?
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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。