持ち物もあなた自身？

「おぉ！活版印刷ってやっぱりいいですね～」あるとき話をしていた人が伝統文化に興味があると聞き、先輩の名刺を渡したときに言われたことです。その名刺に使われた活版印刷は、活字を組み合わせてできた版にインクをつけて圧力をかけて印刷するもので、独特の風合いがあります。言葉には出ませんでしたが、受け取った相手はきっとその名刺から『こだわりを持っている人』だと想像したに違いありません。その瞬間、自分が取り急ぎ用意した名刺でやりくりしていたことに危機感を抱いてしまいました。私もその前に名刺を渡していて、特に何もなかったからです。たぶん受け取った印象は私と同じで『取り急ぎ用意する人』。名刺１枚で、『こだわりを持っている人』と『取り急ぎ用意する人』という雲泥の差がついてしまったわけです。

人の持ち物から、その人の性格や仕事に対する姿勢を想像したことはありませんか？「１つ１つきっちり対応します！」と言われても、デスクや書類がぐちゃぐちゃに散らかっていたら不安になりますし、作り込まれた立派な資料をみせられても、どこかの会社からもらったクリアファイルに挟んであったら「見えるところしか注意しないのかな…」と感じるかもしれません。みんながみんな持ち物で人を判断するわけではありませんが、思わぬところが目についてしまうことも確かです。持ち物は自分自身。名刺の件をきっかけに、あらためて気をつけようと思いました。

あなたは、何となく持ち物で人を判断したことはありますか？

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＊イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。