そこで食べるから美味しい?
最近は、日本中の食べ物をすぐに手に入れることができるようになりました。沖縄に行かなくても沖縄料理屋さんは探せばすぐに見つかりますし、地方の名産品も東京に専門店を出しているので、デパートの物産展を楽しみにする必要もないくらいです。ただ、その土地で食べた経験がある場合、それを買って帰って自宅で食べても同じ美味しさを感じることはありません。そこで食べるから美味しい。
以前、撮影で外国人のモデルさんと仕事をしました。休憩中の雑談で「どの国の料理も、その国で食べたものが一番美味しかった♪」と。多くの国に滞在経験がある人で、各国で世界の料理を食べた経験から「日本のイタリア料理は重たい」などの具体的な話も出て、みんな納得してしまって。日本人は、外国の料理も日本で食べたほうが美味しいと思いがちで私もどこかでそうだと思っていたので、考えを見直すよいきっかけになりました。
きっと、どんなモノも本来輝くべき場所があります。多くの人に提供することで喜ぶ人が増えるのは確かですが、それが環境を変えてもやる必要があるかどうかは考える余地がありそうです。地方の料理や特産品は一例で、きっと他の身近なモノたちも、今の環境よりも輝く場所が実はあったりするのかもしれません。
あなたの地元の料理は、他の土地で食べても同じ味ですか?
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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。