後に加工するデザイン?
先日、実家の荷物を片付けていたら、卓球のラケットが出てきました。私は小さい頃、家族でよく卓球をやっていたので、家族分のラケットがあって。当時は、両面を使うシェイクハンドではなく、みんな片面のペンホルダーでした。出てきたラケットは、それぞれ自分が持ちやすいように指が当たるところが削られていて、「カッターや小刀で削ってたな~」と思い出しました。
販売されている卓球のラケット(ペンホルダー)は、はじめは持ち手がカクカクしています。それを後から自分好みに加工する商品です。後から手が加わって、その人の好みの仕上がりになる商品は、少なくなってきたように思います。例えば、ひと昔前は新品のジーパンの太ももの辺りをたわしで擦って、自分の好みのダメージ具合にしたりしていました。でも今は、はじめから良い具合?にダメージ加工された状態で販売されています。
私は最近、後からその人に合うように変化できるデザインについてよく考えています。完成されたデザインも素晴らしいですし、そこを目指す意味はあります。ただ、それを選ぶときの選択肢が、気に入ったか気に入らないかの2択しかありません。後に変化するデザインには、『気に入るように加工する』という第3の選択肢があります。クツや革ジャンだったら、使っているうちに馴染んできます。それが魅力だったりするんですが、はじめからジャストフィットを求める世の中だからピンポイントの商品が増えているのでしょうね。後で加工するデザインには、多くの人にとって自分にピッタリ合うモノになる可能性が多分に含まれているので、もっと探っていきたいと個人的に思っています。
あなたは、後から自分で手を加えるモノについて、どう思いますか?
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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。