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新品の違和感

 

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「やっぱり新品って気持ちいいよね」という意見がある一方で「新品って馴染まないからしばらく違和感があるよね」という意見もあります。

 

古民家風のカフェにあるピッカピカのテーブルはどこか違和感があるし、撮影をお願いしたカメラマンの道具がどれも新品だったら「まだ経験がない新人さんかな?」と不安に思ってしまうかもしれません。プロ野球選手は新しいグローブをおろすとき、試合で使用する前に馴染むまで使い込みます。そんな具合に、新品が必ずしも良いというわけではありません。

 

昔のテレビ番組であった三宅裕司さんと架空の職業を演じる生瀬勝久さんの話。その回は「使い古し屋」という職業で、新品を使い込んで味を出す仕事という興味深い内容でした。「剣道の道着や防具がピカピカだと弱そうでしょ。だから私がこうやって汚してあげるんです。ほら強そうでしょ!」

 

これを観た当時はおもしろいと思っただけでしたが、今あらためて考えると、その番組で出てくる職業がなぜ世の中に無いのかを伝えるものだったように思います。現代の技術があれば、はじめから使い込んだ風合いで作ることは容易いでしょう。それでもそれが世の中に無いのは、そのやり方では意味が無いからではないでしょうか?三宅さんの「別の誰かが使い込んだ防具を、剣道初心者の人が身に付けて意味があるんですかね~?」というツッコミを思い出しました。『自分で使い込むことに意味がある』。新品に違和感があると言いながらも、古着やリサイクルショップの商品に抵抗がある理由は、きっとそういうところだと思います。

 

 

あなたは『新品の違和感』について、どう思いますか?

 

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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