憧れの螺旋階段?
実際はなかなか取り入れられないけど、憧れてしまうモノって誰にでも1つはありますよね。私はベタですが、螺旋階段に昔から憧れています。メゾネットで螺旋階段がある家…なんだかカッコいい。そんなことを言うと、「あんなモノが家の中にあったら邪魔でしょうがない」「足場が狭くてのぼりにくい」など否定的な意見をもらうことが多く、同じように不便さは感じるのですが、それでも憧れてしまいます。もちろん人によって憧れる対象は様々ですが、この『憧れる』対象になるのはすごいことだとあらためて感じました。これは努力や評価だけではなかなか辿り着けないと思うからです。
学校を出て最初に勤めた会社に、2人の対照的な先輩がいました。若い社員に憧れられている先輩と、憧れられていない先輩です。後者の先輩は、仕事が出来て人当たりも柔らかく、後輩の面倒見もいい非の打ち所がない人でした。一方、憧れられている先輩は、仕事が特別出来るというわけではなく、ひと癖ある性格でしたが、「○○さんみたいに働きたい」と皆が慕っていました。どうしてそうなるのか考えればそれらしい理由は思い浮かぶのですが、同僚に話しても「いや、そういう理由で憧れているわけじゃない」と共感してもらえず…。結局、憧れの謎は解けませんでした。
似た言葉で『人気』がありますが、これとはちょっとちがうと思っています。たくさんの人に支持されていると『人気』という言葉を使いますが、そういったモノに対して第三者が『憧れ』と使うことがあっても、本人たちが憧れていることにはなりません。『憧れ』は、そのモノと本人との間にだけある共感要素で成り立っているような気がします。憧れられているモノには、個人個人と見えない糸でつながっている。個々の趣味嗜好が細分化していくと、たくさんの人とつながって人気になることは難しくなると言われています。もしかしたら『人気』を目指すよりも、『憧れ』を目指したほうが人と深くつながることが出来るかもしれません。
あなたが『憧れ』ているモノは何かありますか?
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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。