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背景に物語を?

 

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 最近読んだ本に、2つのリンゴのネーミングの話が載っていました。1つは『奇跡のリンゴ』。映画にもなった有名なリンゴです。不可能だと言われたリンゴの無農薬無肥料栽培。それを実現した話です。もしこのリンゴの名前が『無農薬リンゴ』だったら、きっとここまで有名にはならなかったと思います。また別の例で、『落ちないリンゴ』という名前で販売されたリンゴがあります。台風で大きな被害に遭い、ほとんどのリンゴが地面に落ちてしまった中、落ちなかったリンゴ。とは言え、傷のついているリンゴ。どうにか売ろうと『落ちないリンゴ』という名前を付けて販売したそうです。当たり前ですが、『傷ありリンゴ』では売れません。

 

私は、この2つのリンゴのネーミングには背景に物語が見える点が素晴らしいと思っています。『奇跡のリンゴ』そう聞けば、単純に奇跡が起きて出来たリンゴと分かります。「どんな奇跡(物語)が起きたんだろう?」。『落ちないリンゴ』も、「落ちない?普通のリンゴは落ちやすいのかな?」と、その名前に至った理由が気になります。商品やサービスを売るときに『物語を伝える』と言いますが、私は物語をただ単に伝えるよりも、想像させたり気になって知りたくなってもらうことが大切だと思っています。いろんな伝え方がありますが、どちらのリンゴも裏の物語が知りたくなってしまいました。ちなみに『落ちないリンゴ』は、神社で祈祷してもらって販売したところ、受験生に瞬く間に売れて、何とかその年の被害額を軽減できたそうです。

 

 

あなたは、商品の名前で背景にある物語を知りたくなったことはありますか?

 

 

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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。

 

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