自然の方が美しい?
『自然の美しさに敵うものは無い』という言葉をたまに目にします。美しさの定義などの難しい話はひとまず置いておいて、私たちの日常をみてみるとどうでしょう。
例えば、お金や時間を使って観に行くもの。山や海、紅葉などの自然もあれば、映画や美術展、花火やイルミネーションなど人が作ったものもたくさんあります。山が美しく見えるポイントや登山道も人が作ったものですし、紅葉も手入れやライトアップが美しさを引き立てていたりします。一流の庭師が作りこんだ日本庭園はやっぱり美しい。そう考えていくと、私たちが美しいと感じるものの多くは人の手が入っているんですよね。
美しさの話になると「人工的で美しくない」なんて揶揄する人もいますが、人がつくる美しさは数え切れないほどあるはず。自分の中で絶対的な存在をつくると、他をすべて下に見てしまいます。人がつくったものが自然の美しさを超えることはない。そう考えてしまえば、絶対に超えるものをつくることは出来ません。以前、ラジオか何かで「ダウンタウンさんを超える芸人になる!」と本気で語る若手芸人さんがいましたが、「無理だ」とバカにしていた周りの芸人さんより、よっぽど可能性があると思ってしまうんです。「超一流デザイナーとコンペで競っても勝てる可能性はある」と普通に話す私も、よく人からバカにされてますけどね。
あなたが『絶対的に超えられない存在』は何かありますか?
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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。