苦手なままじゃダメ?
20代半ばの頃、手当たり次第に自己啓発系の本を読んでいました。多くのことに苦手意識を持っていたこともあり、もっとこうしなきゃ、ああしなきゃと自分に足りないことに無理矢理手をつけて…。その甲斐があってかどうか分かりませんが、今ではやってよかったなと思うことも少なからずあります。ただ、思い返してみると『考え方を変える』『苦手を克服する』といった変化を求める内容が多かったように思います。そのままではダメだという内容。
私たちはよくない現状であれば、そこに手を加えて改善しようとします。仕事になれば、それを当然のこととして取り組むわけですが、ふと疑問を持つこともあります「本当に変えなきゃダメなの?」。例えば、苦手なことがあったとしたら、その苦手を克服する必要は必ずしもないと思っています。もちろん、仕事の都合で必要であればやむを得ませんし、本人が望んでいるなら話は別です。ただ、その苦手があるからこそ、他のところで才能が開花したり頑張れたりすることもあると思うんです。
苦手なことや抱えていることと上手に付き合っていく、といったスタンスの本はあまり見かけません。不安を感じていたり精神的に参っているときに改善や克服を迫られると、自己嫌悪に陥ってしまうこともあります。仕事上では難しいかもしれませんが、苦手なところは他の誰かにサポートしてもらったり、良くない部分は他の何かで補ったりと、克服以外の方法もうまく使ってみてはいかがでしょうか。みんながみんな苦しいときに自分で打開できる人ばかりではないですからね。
あなたは『苦手』を克服しなければならないと思いますか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。