選び方は人それぞれ?
「デザインの指導なんて、できないのかもしれませんね。」仕事仲間とそんな話をしていました。まだまだ未熟ですが、ある程度の年齢になれば、人に教える機会も出てきます。技術面の基本的なことやテクニック、手法や考え方からセンスの磨き方といったことは教えることができるかもしれません。話していたのは、方法論は教えられるけど、何を選ぶかは教えられないということです。
例えば、何かの企画を考える。アイデアの出し方や企画の考え方、プレゼン方法などについて、いろんなやり方を知っているとします。その中で方法を選んで、組み合わせたり順番を変えたりして考えていきます。その選び方は、人それぞれの魅力だったりもしますし、その都度変わるものでもあります。手持ちの方法以外を探すこともありますよね。企画を考えるときに「まず、何からはじめたらいいですか?」と聞かれても、どの方法を選ぶかは教えられないのではないかという話になったんです。
解き方が決まっているテストの問題だったら教えられます。靴の選び方だったら、自分の足に合うものを選ぶときの注意点やオススメのお店を教えることは出来ますが、何を選ぶかは教えられません。最近、お部屋のコーディネートのノウハウを教えてほしいと相談されたました。やり方を覚えて社内でも同じようにできるためにマニュアル化してもらえないかといった内容。「こんな方法もありますし、あんな方法もありますし…」と伝えると「結局、何をどういう順番でやればいいの?」となってしまいました。こんなとき、皆さんがどう対応しているのか気になります。人が手段を選ぶときどうしているかを考えていったら、何かまた発見があるかもしれません。
あなたが教えたくても『教えられない』ことは何かありますか?
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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。