どうにか成功させる?
内容の薄い企画に対して、デザインで表面的に繕うことに強い抵抗を感じていた時期があります。ただ今思えば、そんな風に捉えてしまうのなら、本当はデザインをやる資格はないんですよね。これからやろうとしていることに意味を感じなかったとしても、それをカタチにするのが商業デザイナーの仕事でもあります。もし仮に、大した内容ではなかったとしても、それがデザインの力で大成功したらスゴいですよね。企画段階で大成功しそうなものでないとデザインしたくないなんて、よく考えたらおかしな話です。
私の周りで同じような仕事をしている人たちのもとには、結構な無理難題がやってきます。中には、「それやって意味あるの?」と感じるものも正直あったり…。でも、みんなそれを意味のあるところまで昇華させているんです。もともと良いものを良く見せるのは簡単なこと。良さが伝わりづらいことを良いと感じてもらうのは難しいこと。難しいことを避けて、簡単なことばかり選ぶということは、自分の力の無さを認めているようなものです。そういう人に限って、バッチリの企画に参加して大成功したことに「俺のデザインってやっぱりスゴいな♪」なんて思ってしまう。昔の私は、もろそんな感じでした。
あなたは、頼まれた内容に文句を言いたくなったことはありますか?
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*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。
ちなみに、1年前はこんな記事でした↓