できるだけ大きく描く?
デザインの仕事でスケッチをするときに、私の場合は大きく2パターンあります。1つは、メモ帳などにゴチョゴチョと小さく描く。それは、アイデアを広げたいときの描き方で、小さい画ではディテールが分からないので、想像の余白があっていろんな解釈ができるからです。もう1つは、紙いっぱいにできるだけ大きく描く。それは、デザインを考えるときの描き方で、大きいほど細かなところが見えてくるので、粗を見つけやすく詰めなければいけない所がたくさん見つかります。
その2パターンが良いわけではありませんが、中途半端な大きさで描くのはあまりオススメしません。理由は、前述のどちらもそのスケッチでは叶わないからです。全体像が何となく分かると想像しろが少なくなってアイデアは広がりづらくなり、細かな点は見えないので何となく良いデザインにまとまってるように見えてしまう…。学生時代、用紙の3分の1ぐらいの大きさで画を描いていたときに「そのスケッチは何で必要なの?」と突っ込まれて以来、「今、どうしてその画を描いているのか?」と自問自答するようになりました。イラストレーターやグラフィックデザイナーはまた意味が変わってきますが、それがプロダクトデザイナーだったら、どことなく綺麗にまとまったスケッチにはほとんど意味がなかったりします。もちろん自分がやりやすい方法が一番ですが、一度立ち止まって今やっている作業の意味を考えてみると、ちがうやり方にしたほうが良いと思えたりするかもしれません。
あなたは、絵を描くときにどのぐらいの大きさで描いていますか?
*イラストに登場する人や物は、すべて架空の設定です。内容は偏った見解ですが、物事を考える上で何かひとつでも気になってもらえたら嬉しいです。ちなみに、1年前はこんな記事でした↓